今年は異常気象といわれている近年の中でも極暑、台風の当たり年と天候に振り回される日々が続いていますね。
事業場でも、業種によっては熱中症対策、台風で交通機関が止まれば、そのために従業員を安全に通勤させるために対策を取る必要が出てきます。
今回は、交通機関が止まってしまう、止まってしまった場合の会社の対応について考えてみたいと思います。
そもそも・・・会社には労働契約法により「安全配慮義務」が課せられています。また、労働基準法では、使用者の責に帰すべき事由により休業した場合に「休業手当」を支払うよう定められています。ただし、災害時などの不可抗力時には使用者責任には及ばないと言うことになります。
この場合、公共交通機関が止まれば安全に帰ることができる可能性がなくなってしまいますので、以下の対応をした場合に賃金支払義務が生じるかについて考えてみましょう。
① 通常の通勤手段がとれない場合は、交通機関が止まる前に●時で帰宅して下さい。と事業所から指示を出した場合。
② 明日は、台風接近の予報が出され交通機関の乱れも予測されます。現段階では通常通り営業の予定ですが、現段階で通勤不可と判断される場合には事前にご連絡ください。
①の場合には、会社側が帰宅指示を出しているので、早退した時間に対しては有給で処理。
②の場合には、あくまでも本人の判断により「通勤しない」と決めているので、有給で処理する必要はなく、本人が「年次有給休暇で処理して欲しい」と希望すれば、本人が保有する年次有給休暇で、それが無ければ欠勤・遅刻処理をするということになります。
いつも起こりえないことがおきたときにどう対処するのか・・・。
いつも起こりえないことがおきたときには、どう判断するのか迷うことが多いと思います。その場合に会社のルールがきちんと決まっていれば、判断に迷わない、判断に時間を取らないということになります。
作成時点で法律通りの就業規則を備え付けられている事業所は多いと思います。
今ある、規則類、ルールブック等活用できていますか?
内容はしっかり理解できていますか。
難しい言葉で書かれ、理解ができない、お飾り規則になってませんか。
法律は改正され、時代とともに司法の判断は変わっていきます。
事業場の業態も新しい業種が加わり、また変わっているかもしれません。
それに伴い服務規程など内容が合わなくなっているかもしれません。
判断に迷わない、それぞれの会社にあった時代にマッチした就業規則、ルールの作成をする必要があります。
就業規則、ルールの作成に迷ったら是非人事革命にご相談下さい。